飲食店経営に必要な知識!開業前に知っておきたいFLRコストとは?

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てん

どーも!「てん」です!
私は12年間勤めたコンビニを退職し、飲食店開業へ向けて準備をしております。
みなさん、飲食店3大コストと言われる、FLRコストって聞いたことありますか?
飲食店経営にとても必要な知識です。
一緒に勉強していきましょう。
よろしくお願いします!

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目次

FLRコストとは?

まずはFLRの言葉から見ていきましょう。

Food(原価)
Labor(人件費)
Rent(家賃)

3つの単語の頭文字を取ってFLRなんですね。
次からはひとつずつ解説していきます。

Food(原価)

フードコストです。
商品の材料費のことですね。

一般的に適正な原価率は30%〜35%と言われています。
気をつけなければいけないのが商品1つ1つで考えて30%で設定してはいけません。
お得感のある原価率50%の物、適正原価率30%の物、売れたら嬉しい原価率15%の物をバランスよく組み込んで平均で30%〜35%に落ち着かせるんですね。


あなたが一人で居酒屋に飲みに行ったとしましょう。

注文商品価格原価原価率
ビール¥500¥20040%
ハイボール¥500¥10020%
枝豆¥300¥3010%
シーザーサラダ¥400¥15037.5%
焼き鳥盛り合わせ¥400¥20050%
アイスクリーム¥100¥3030%
合計¥2,200¥71032.27%


ざっとこんな感じになります。
色々なメニューを組み合わせて32.27%になっていますね。

原価率は次の式で計算できます。

原価÷売上(価格)=原価率

適正比率 30%〜35%

この場合はビールばかり飲まれたり焼き鳥盛り合わせばかり食べられるとお店としては大変ですが、そんなお客さんはあまりいないと思います。
最近、流行りのハイボールなんかは実際の原価率はもう少し低いと思うのでハイボールをたくさん飲んでいただければ原価率が下がりますね。

メニュー組み、価格設定、とても大事ですね。これを考えるのは商売の醍醐味だと思います。

Labor(人件費)

レイバーコストです。
お店を営業するには人が要りますよね。

一般的に適正な飲食店の人件費率は30%前後とされています
昨今の最低賃金の上昇により人件費は高騰の一途ですね。
しかし飲食業も人手不足が深刻化してきています。

人材を確保する為にもしっかりした賃金体系をとる必要があります。

労働人口の減少、人件費高騰の影響、コロナによる時短要請など、様々な外的要因により各業界が人手を確保することが難しくなってきています。
飲食業界も自動券売機、タブレット端末などを使った注文システム、店舗の小規模化、ゴーストキッチン、調理の簡素化などで省人化対応を迫られています。

接客というのも商売の醍醐味だと思うのですが、残念ながら人と接しなくてもことが済んでしまう世の中になってきちゃいましたね。

人件費÷売上(価格)=人件費率

適正比率 25%〜30%

コンビニ店長をしていた私も人手不足には苦労しました。
今、募集をかけても集まらないんですよね。
結局、過労による体調不良で退職に追い込まれました。
そんなコンビニ店長のお話はこちら

Rent(家賃)

レントコストです。

一般的に家賃は売上の10%以内が望ましいと言われています。
飲食店は出店場所を決めてしまうとなかなか場所を変わるというのは難しいですよね。
ということは家賃は基本的には変わらないんです。
調整が効かないコストになるので最初の場所決めが非常に重要になってきます。

飲食店が利益を出す為に家賃は非常に重要です。
持ち物件だったりローンを払い終えた自宅の一部だったりで家賃がかからない場合は経営的にすごく安心できます。
賃貸の場合は相場よりも安い物件が借りられれば良いのですがそうでない場合はよく考えないと危ないですね。

そこで物件を探すときは坪単価に注目しましょう!
「周りの物件より割高ではないか?」比較する際の指標になります。

家賃÷売上=家賃比率

適正比率 10%以内

物件の内装にいくら掛かるかちゃんと見積もりが出てから契約することをオススメします。
元コンビニ店長が物件探しを失敗した話はこちら

飲食店が利益を出すには?

ガンガン売り上げ上げたらええやん!
そうや!食材もやっすいやつ使うて人も削って家賃もやっすいとこでやればええがん!!

てん

そうそう!ってんなわけないでしょ!
飲食店が利益を出す為にはFLRバランスがとても大事!
そんな無茶なお店は半年もたないよ、、、

ワン

そうなんか?
ほんなら、どうしたらええん?
ほんで、お前どっち向いて喋っとん?

てん

そしたらバランスが大事な理由を考えてみようか。
そんなん言われても、都合上こっちしか向けんのんよ、、、

FoodとLabor

原価と人件費の関係について

最初に説明したようにIT分野の発展により飲食店業界も省人化できる設備がどんどん発明されました。
券売機も昔は牛丼チェーンやラーメンチェーンなど、ある程度の規模がないと設置していませんでした。
今では小さな個人店で導入しているお店も増えましたね。
居酒屋や焼肉店などでは今やセルフオーダーシステムにより客席に設置したタブレットで注文ができるようになりました。

私が居酒屋で働いていた頃はハンディ片手に走り回っていたし、店員を呼んでからもなかなかメニューが決まらないお客様がいた時には捕まっている間に呼び出しベルの表示がいっぱい点いていたり。
15年の間にすごく便利になりました。


設備投資で費用が掛かりますが省人化で人件費が減った分すぐに回収できるでしょう、あとはそのまま利益になります。
では、利益が出るようになれば原価の方にお金を掛けられますよね。

そうすることによって商品の質が上がる、もしくは低価格での提供が可能になる、お客さんの立場で考えても非常にメリットがあります。
では、先ほどの「ワン」が言っていたように

ワン

ガンガン売り上げ上げたらええやん!
そうや!食材もやっすいやつ使うて人も削って家賃もやっすいとこでやればええんや!!

お客様に還元しないとどうなるでしょう?

他のお店より割高(コスパが悪い)もしくは相対的に品質が下がりおいしくなく感じられる。

普通に考えて違う店に行きますよね。

人件費を削りすぎると、、、

ワン

わかった!!
じゃあ、めっちゃ人件費削ってめっちゃうまいもん出したら繁盛間違いなしじゃ〜!やっちゃるで〜!

てん

あぁ、なんて極端な人、、、


人件費を過剰に削るとどうなるでしょうか?

私は大手居酒屋チェーンでお仕事していました。
今はどうかわかりませんが、当時は人件費を抑えるよう数値ノルマが厳しく設定されていました。
22〜24%程度だったと記憶しています。
今みたいにセルフオーダーシステムなどがない時代です。
売上がある程度高いお店はクリアできるのですが、売上が低いお店はほぼ不可能な数字でした。

そんなお店はどうするかというと店長がワンオペで営業するんです
ピークと目される時間にだけアルバイトに来てもらうというシフトを組むんですよね。

ただ、そんな都合よくはいきません。
17時、開店直後から数組来店。
ドリンク作って料理作って自分で運ぶ、その間に次のお客様が来店、そしたら今度はドリンクのおかわり。
もうアウトです(笑)もう無茶苦茶です(笑)
「注文した物まだ来ないの!?」「オーダー早く聞きに来い!!」お客様ブチギレ!!

私「ごもっともです。申し訳ございませーん!」

こんな感じ。
みなさん、こんな店もう行きませんよね?

お分かり頂けたかと思いますがこんなことになってはお客様は来なくなってしまいます。
するとさらに人件費をかけられない。
とんでもブラック負のスパイラル

ちょっと脱線してしまいました、、、
まとめると、いくらおいしいコスパの良いものを提供したところでサービスをおろそかにしてしまうとお客様は来ないということですね。
もうひとつ、お店を掃除することができないほど人件費を削ると不潔なイメージを与えてしまい客足が遠のくことになります。

こちらも参考にしてみてください。

原価と人件費のバランスが大事!
おわかりいただけたでしょうか?

坪売上と坪単価

ワン

そうか、バランスが大事なんじゃな!
ほんなら、あとは家賃じゃな!
せっかくじゃから駅前の一等地にどどーんと派手に行きたいのう!

てん

覚えてる?家賃は売上の10%以内が理想。
何をいくらで売るのか?ってことと照らし合わせて決めないとね。

家賃、、、難しいです。私も物凄く悩みました。
私は岡山県民なのですが、希望エリアになかなか空き物件がなくて妥協して決めそうになったり色々ありました。

物件を決める時の目安は坪単価と先ほどお話しましたが総額ではなくなぜ坪単価なのか?

総額では近隣の他の物件と比べられないんですよね。

広さも間取りも違う、人通りも違えば階数も違うかもしれない。

様々な物件がある中で比べる指標として坪単価が便利なんです。

岡山市内では、人通りの多い人気エリアの物件は坪20,000円ほど、人口が少ない人も歩いてないし車もあまり通らない不人気エリアだと坪5,000円ほど。

私の出店する物件はだいたい坪8,250ぐらいです。

集客が期待できるエリアなのか?坪単価がひとつの参考になってくれるはずです。

次は坪売上ですが、ひと月の売上金額を坪数で割った金額が坪売上です。

地方では坪15万以上、都会では坪20万以上で繁盛店の仲間入りだそうです。

出店を計画する段階で自分のお店にどんな人がどれくらい来ていくら使ってくれるのか細かくシミュレーションしてひと月の売上がいくらになるのか?坪売上にするといくらぐらいになるのか?

考えてみると適正な家賃がうっすらと浮かんでくるはずです。

シミュレーションするのが難しければ同じ商売をしている人に聞く、いなければ友人に聞いて知り合いにいないか聞いてみる。

生の意見が一番あてになりますからね。

他には日本政策金融公庫のHPに【小企業の経営指標調査】というものも参考になるかもしれません。

私の場合は坪売上が10万だと想定して家賃比率8%、坪12万だと6.8%ほどになりそうです。

次は他のパターン。
物件が自分の所有物の場合ですね。
ローンが残っていればそれが家賃相当になりますが、支払いが終わっていれば家賃は【ゼロ】

はい、人生ボーナスステージです。デカ盛りしようがめちゃくちゃ安くしようがどうにでもなります(笑)

ていうのは言い過ぎで細かくいうと修繕費がかかったり、固定資産税がかかるので完全にゼロではないのですが、だ〜いぶ楽になりますよね。


うらやましい、、、

まとめ

ワン

うん、うん、何事もバランスじゃな。
無理な計画は立てちゃいけんな。

てん

そう。
あちらを立てればこちらが立たず
いわゆる、トレードオフの関係になってるよね

ワン

それはそうとあんたまだ店も開いてないのになんかえらそうやね。
はよう店オープンせーや。

てん

うっ、、、
それは言わないで、、、

  • Food Labor Rent 3つの頭文字をとってFLR
  • メニュー組み、価格設定が大事
  • FとLのバランスが大事
  • 人件費を削りすぎるとサービスを維持できない
  • Rは調整の効かないコストになるので慎重かつ丁寧に決める
  • 物件は坪単価を参考に決める
  • 経営数値をシミュレートし坪売上を出してみる

私もやっとこ開業へ向けて一歩踏み出せたところです。

オープンまでにたくさんの事を学ぼうと一生懸命。

アウトプットすることによって自分自身が理解を深めることに繋がると思いブログを書いています。

飲食業界、まだ駆け出してもいない私ですがどなたかのお役に立てれば光栄です。

ありがとうございました。

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